こんにちは、今日は縄文時代に既に確立した結婚の制度について書いてみたいと思います。結婚の起源は諸説ありますが、ホツマツタヱを読むと、結婚の制度は既に縄文時代後期~弥生時代初期には確立していたようです。
それまでは、多人数郡婚だった結婚制度が稲作の普及に伴い、一夫一婦制度に変わっていきました。ヲシテ(古代文字)文献によると、四代アマカミ ウビチニ・スビチニ様がトツギ(結婚)の儀式を執り行ったと書かれています。
四代アマカミ ウビチニ・スビチニ様とはアマテルカミより更に遡った時代に存在されたアマカミ(上古代の天皇)です。トツギを行った場所は、福井県武生市と南条町にまたがる日野山の麓に鎮座する日野神社付近とされています。
雛祭りの起源は縄文時代にさかのぼる
トツギの儀式が桃の花が咲く旧暦三月三日であったため、雛祭りの起源となりました。雛祭りは中国から伝わったもの、平安時代の風習など諸説ありますが、ホツマツタヱを読むと、実は遥か昔、神話の時代とされたウチビチ・スビチニ様が起源であったことが分かります。
ウビチニ・スビチニ様とは?
ウビチニ・スビチニ様は第三代アマカミ トヨクンヌ様の後を継いだアマカミです。トヨクンヌ様との直接的な関係は不明ですが、トノミコト、トヨクンヌ様と縁が深い方ではないかと個人的に思っています。
トノミコトは富士山南麓に宮を構えていたので、ウビチニ・スビチニ様もその付近におられたとは思いますが、結婚の儀式は福井県の日野山麓で行われています。
池田満氏著書によると、日野山はひな鳥を彷彿させる形をしており、ひな鳥の象徴としてこの地を選んだのではないかと記載されています。
実際にこの日野山付近は初代クニトコタチの本拠地はヲウミ(琵琶湖付近)からさほど遠くありません。歴代のアマカミはクニトコタチを慕って頻繁にヲウミを訪れていたと思われますので、日野山のことも良くご存じだったのではないでしょうか?
そのため、ひな鳥を彷彿させる日野山の麓で結婚の儀式を行うために、日野山へ行幸されたのではないかと想像しています。
桃の下で儀式を行ったことから、ウビチニ・スビチニ様はモモヒナギ・モモヒナミと呼ばれました。
日本酒の起源も縄文時代
日本酒がつくられた起源にも諸説ありますが、実はウビチニ・スビチニ様の時代から日本酒が作られるようになりました。ある日、スビチニ様は竹株に集まった雀に気が付きました。雀に近寄ると何やら良い香りがします。それは、雀が竹株に入れたお米が発酵した香りでした。
この発見がきっかで酒が生まれました。この記述はミカサフミのニアヤ(アヤ=章)に記載があります。ミカサフミとはホツマツタヱとともに、景行天皇に捧げられた書物です。
なぜ、ホツマツタヱとミカサフミが景行天皇に捧げられたかというと、ヤマトタケさんは亡くなる前に日本国のアメノミチを子々孫々に書き残したいという遺言を残されました。
その御意思を継いで、ヤマトタケさんの御父上の景行天皇はみずからカグミハタという書物を残しました。そしてこの書物に習って、オオタタネコさんがホツマツタヱを、オホカシマさんがミカサフミを景行天皇に献上されたのです。
ミカサフミはアマノコヤネ(藤原氏の先祖)さんの子孫にあたるオホカシマさんが同家に伝わる家伝をまとめて書き上げた書物なのです。
スビチニ様の時代にできたお酒は白酒でしたが、清酒はソサノヲさんがオロチを倒す際につくったヤシホリが起源となっています。ヤシホリは酒を水で仕込む代わりに、酒で酒を仕込む工程を八回繰り返して作られます。
(古代史ホツマツタヱの旅 第4巻 いときょう著参照)
三々九度の起源も縄文時代
ミカサフミのニアヤをご覧いただくと、ここのくみという下りがあるのにお気づきでしょうか?これは三々九度のことです。三々九度とは神前で新郎・新婦が酌み交わすお酒のことです。
日本で結婚の制度が確立したのは比較的近代と思っていたので、実は縄文時代まで遡れるのは本当に驚きですね!
現代の三々九度はどのように行われている?
それでは現代の三々九度はどのように行われているのでしょうか?参考までに説明します。現代の三々九度は一般的に以下の手順で行われています。
- ①巫女から神酒を注いでもらう
- ②神酒を三回に分けて飲む
- ①、②の手順を繰り返す。
お酒を飲む順番は以下の通りですが、簡易手順もあります。
- 一献目では新郎→新婦→新郎
- 二献目を新婦→新郎→新婦
- 三献目を新郎→新婦→新郎
最後に
今回は結婚の儀式は縄文時代にさかのぼれることを説明しました。同時に酒造りの歴史や、雛祭りの期限まで辿れることに改めて驚きました。稲作の普及に伴って整った結婚の制度ですが、アマテルカミ(天照大神)よりも更に古い時代に確立していたことが分かりました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
当ブログの参考図書:
- 池田満氏著書 ホツマ辞典
- 池田満氏著書 『ホツマツタヱを読み解く』
- いときょう氏著書 古代史ホツマツタヱの旅
- 松本善之助氏著書 秘められた日本古代史 ホツマツタヱ