こんにちは!今日はホツマツタヱの記載されているミクサタカラ(三種神器)のカガミの意味について考えてみたいと思います。ミクサタカラ(三種の神器)とは、建国の理念「トノヲシエ」、「サカホコ」、「カガミ」のことです。
それぞれ、どのような意味があるのか池田満氏の著書を参考にして、見ていきたいと思います。
建国の理念トノヲシテ
縄文前期に建国された我が国はトコヨクニと呼ばれていました。池田満氏の著書によると、トコヨクニの理念は
「人々を教導し、恵み和す」ことを国家理念とする「トノヲシテ」を主軸とする「文化立国」・「恵民立国」でした。
建国当時のリーダーはクニトコタチは食と住に革新をもたらし、クリを中心とする実栽培農業、竪穴式住居の考案を行い、
人々の生活を豊かにしました。
この期間を考古学的に見ると、6000年前~3000年頃までの年代になります。
初代クニトコタチから第三代アマカミのトヨクンヌ様の治世ではこの「トノヲシエ」のみで国が平和に治められていました。
しかし、時代の変遷とともに「トノヲシエ」だけでは、国家が纏まらなくなっていきます。
カンタカラにサカホコを追加
しかし、クリやドングリなどの木の実は収穫しても3カ月~半年程度の保存期間であり、気候に左右されれば、収穫ゼロのリスクもありました。
これに対し、水田稲作で収穫できる稲籾は一年以上保存可能な上に、気候の影響で不作になるリスクはあるものの、収穫ゼロのリスクを回避できたため、人々の生活は更に豊かになりました。
この豊かさにより、人々の間で貧富の差が生まれ、「妬み」や「恨み」により「略奪」などの悪事を働く罪人が出てくるようになりました。
そこで、第六代アマカミのオモタル・カシコネ様の時代に「サカホコ」(昔の剣のようなもの)で罪人を処罰する必要性が出てきたのです。
作物の減収が起こると、貧富の差が生じるため、どうしても「持たざる者」が「持てる者」から略奪する事態が起こります。現代における詐欺も、
豊かさが生んでしまった弊害とも言えます。
そのため、六代アマカミのオモタル・カシコネ様の時代に、カンタカラ(神器)の「トノヲシテ」に「サカホコ」が追加されます。この時代はミクサタカラ(三種神器)ではなく、二種のカンタカラでした。
神社の鳥居の本当の意味
この二種のカンタカラを受け継いだが第七代アマカミのイサナギ・イサナミ様です。この二種のカンタカラのシンボリックが神社の入口に建てられている鳥居なのです。
鳥居の二本の柱は「トノヲシテ」と「サカホコ」を表し、横の橋渡しは「国民に潤いを与える」という意味が込められています。
つまり、鳥居が最初に建てられたのはイサナギ・イサナミ様の時代となります。
ミクサタカラにカガミを追加
この二種のカンタカラにカガミを追加したのが、第八代アマカミのアマテルカミです。
神社に祀られている鏡を見た時、皆さんはどんな意味があると思われましたか?「己を顧みる?」「自らを内省する?」大体あっています。
では、ホツマツタヱを参考にして、もう少し詳しくアマテルカミの意図を探ってみたいと思います。
「サカホコ」によって、罪人を処罰したとしても、結局は「対処法」みたいなもので、アマテルカミは「騒乱を未然に防ぐことが、真の国民の幸せである」とお考えになりました。(どこまでも賢い方です)
現代にも通じるアマテルカミの教え
物質的豊かさは人々の心の奥底に妬みや恨みを植え付けました。アマテルカミの治世は水田稲作による豊かさを享受する過度期にあたり、ハタレの乱という大きな騒乱が起きた時代でもありました。
この騒乱に加わった人数は70万人9千人(累積?)に及び、アマテルカミはとてつもない数の反乱軍に対処しなければなりませんでした。どのような反乱軍が居たのか池田満氏が詳しく書いてくださっているので紹介します。
ハタレの種類 | 手口 |
シムミチ | 恫喝 |
イソラミチ | 幻惑 |
ヰツナミチ | 武力 |
キクミチ | 幻惑 |
ハルナハハミチ | 精鋭による武力 |
アメヱノミチ | 呪術 |
幻惑と呪術が気になるところではありますが、ではアマテルカミは70万人にも及ぶハタレにどう対処したのでしょうか?
池田満氏の言葉をお借りして紹介します。(一部省略)
ハタレたちは仲間の者たちの欲望を集め合わせて群れ、一般の国民の財産や生命を掠め取って宴を繰り返している。しかし、ハタレたちの心の中をよく見通してみると、自らの心の内から沸き起こる悩みに苛まれていることが、一日に三度も起きている。しかるに、ハタレがいくら天地を揺るがすほどの多人数ではあっても恐れるに足るような者たちではない。
アマテルカミが見事にハタレの心の内を読まれたために、ハタレの乱は無事に平定することが出来ました。
そして、ハタレの騒乱後に、カンタカラにカガミが加えられたのでした。(ヲヲンカミはただ優しいだけではなく、指導力と統率力にも優れておられた)
当初、ハタレは少人数であったと思われますが、一般人がハタレに惑われやすかったため、70万人にも膨れ上がったと考えられます。自分自身がしっかりすれば、恫喝にひるむこともないし、インチキにたぶらかされることもありません。
ホツマツタヱの一説では以下のように語られます。
アマテルカミは洞察力に優れ、人の心を読むことができる方だったと思うのです。(そのため人選ミスもなかった)それはアマテルカミのお人柄からも伺い知ることができます。
美鈴の所感
この記事を書いてみて思うことは、実は私自身も他人と比較する気持ちやうらやむ気持ちを持っていました。
ですが、神社に通うたびに毎回「バサー」っと祓っていただいているお陰で、今ではそんな気持ちは無くなりました。
本当に不思議なのですが、今ではありのままの自分で良いと思えるし、ありのままの自分が大好きになりました。
私は母からされた仕打ちが心のしこりとなっていました。
しかし、神社に通ううちに、本当に不思議なのですが、その恨みをすっかり忘れてしまったのです。
今では親に対する感謝しかありません。
これも、ひとえにありのままの美鈴を愛して下さっている御祭神のお陰であると思います。
アマテルカミは御父上イサナギ様を尊父と語られ、ご両親のイサナギ・イサナミ様に対しては多大な尊敬と信頼を寄せていることが分かります。これは本当に美しいことだと思うのです。
もちろん、親が嫌い、祖父母を尊敬できない方もおられるかもしれません。そんな方は遠い日本人のご先祖様である御祭神に想いを馳せて頂きたいなと思います。私はこのブログで尊敬に値する御祭神を何人も紹介してきました。
実は運勢というものはヨコではなく、タテから来るものだからです。
アマテルカミは上古代の方ですが、現代にも通じる内容であるし、私たちに大切なことを教えてくださっているので、取り上げてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました!