こんにちは!今日は前回もご紹介したアマテルカミ(天照大神)のミコトノリを全文でご紹介したいと思います。前回、ミコトノリの全文をご紹介できなかったので、今回は全文をご紹介したいと思います。
アマテルカミは嫡嗣のオシホミミ様、お孫様のニニキネ様、それから、玄孫のウガヤフキアハセズ様の即位のミコトノリを出されています。
いずれも感動的でお読みいただくと、アマテルカミの人となりが理解できますし、禍々しいものも秒で晴れると思いますので、是非お読みいただきたいと思います。
ミコトノリの注釈は松本善之助氏の文章を参考にしています。長文につき、幾つかに区切ってご紹介します。
キアト(日本古暦)年の夏、にウガヤフキアハセズ様の即位に際し、伊勢におられるアマテルカミに報告したので、アマテルカミが詔を出された。
即位の大事を無事終えたのは良かった。本当に良かった。私は安堵しました。トガクシ神に命じ、近江のタガの宮を作り変えて、新たな都を開いたのは大変結構でした。
タガにて輝かしい実績を残されたイサナキ・イサナミ両大神の御稜威にあずかることができるでしょう。
私は昔、高貴な文書によって天の窮理を得ることができました。これは「御祖の道」といっても良いでしょう。
汝に今、「御祖ヲ君」という名を授けようと思います。御祖の神イサナギ・イサナミ両神のようにあってほしいと心から願うからです。
おお「御祖天君」よ。国民の心をよく聴くがよい。可愛いわが子の心の隅々を知る親のように、国民の細かい動きにも敏感であって欲しいものです。
この場合に必要なのは、へりくだる心であり、同時にやわらぎの心も失ってはなりません。あのどうしようもなく狂暴なハタレに対してさえ、基本的にはこの態度で接したのでした。
このように心掛けてクニを治めるならば、役人もおのずからアメナル道を慕うようになるでしょう。
何度でも云うが、温かい心で民を恵む気持ちを怠ってはなりません。
この具体的方法は沢山残されている神々のヲシデの中に残されています。
ヲシデとは文字によって書かれた温かい心の贈りものです。しかし文書が多すぎて要点が攫み切れなくなっているかも知れません。
そんな時には、ヨコベとツウヂにもののタテ・ヨコを調べさせ、整えさせて、闇路を照らすようにしなさい。
カスガを左のトミに、コモリを右のトミに任命するがよい。両神ともかねてからの経験豊かな信頼に値する神々です。
カスガとコモリの力を得て、アメナルミチの天霊を悟るなら、日は月になり、月は年と変わり、年が何度やってきても、
天つ日嗣の栄えることは極まりありません。そうです。絶対に極まりないのです。
いかがでしたでしょうか?
美鈴はこの分を読んで、本当に感動したし、涙もボロボロこぼれました。このミコトノリから、アマテルカミがかなり精神性の高い方であったことが伺えます。
叱るでもなく、説教でもなく、温かい心で相手を敬いながら、なおかつ相手を優しく教え諭すことは、決して簡単ではありません。
アマテルカミはそれができる方だったのでしょう。
ここで特筆しておきたいのは、名だたる聖人君子はだいたい紀元前700~500年頃の方ですが、池田満氏の著書によるとアマテルカミが生きておられた時代は、紀元前1.000年頃の方ではないかと推定されています。
つまり、そんな太古の昔から日本には素晴らしい偉人がおられたということなのです。そして、アマテルカミはオシホミミ様、ニニキネ様即位の際も詔を出されていますが、一貫してアメナルミチの(民に恵みを齎す)精神がぶれていないということです。
数年後は言っていることが違うなんてことはないのでした。
また、別の機会にアマテルカミの素晴らしいミコトノリをご紹介したいと思います。皆様、良い一日をお過ごしください!